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大学4年間の金融学が10時間でざっと学べる

  • 著者:植田和男
  • 出版社:KADOKAWA
  • 出版日:2017-07
  • ISBN:9784046019585

書評

金融は『お金のある所からない所へ融通する仕組み』。貨幣・金利・リスクの基本から、銀行が担う役割と脆弱性、資産価格の考え方、国際金融・日本の金融までを、10時間で“ざっと”つかめる。数式は控えめで、ニュースや投資の言葉が繋がる入門書。読み返しにも便利。

「金融=難しい数式」という先入観をほどき、金融を“いまのお金”と“未来のお金”をつなぐ交換の仕組みとして説明してくれる一冊。貨幣の役割、金利が生まれる理由、リスクをどう分け合うか、銀行がなぜ社会に必要で、同時にどこが弱いのか——基礎の骨格を押さえたうえで、ファイナンス理論や国際金融、日本の金融の現状へと視野を広げていく。章ごとに要点が整理され、専門書に入る前の「地図」として優秀だ。読み終えると、中央銀行の政策や株価・為替のニュースが“用語の暗記”ではなく因果で見えてくる。実務的には、住宅ローンや投資信託を選ぶ前に「金利」「リスク」「分散」の言葉の意味が揃うのが大きい。反対に、具体的な商品推奨や売買テクニックを教える本ではないので、基礎理解→別冊で実践、の順が安全。おすすめは、各章のキーワードを自分の言葉で1行メモし、気になったテーマ(銀行、資産価格、国際金融など)だけ次の本で深掘りする読み方。