マンガ 三国志Ⅰ 劉備と諸葛孔明
- 著者:吉川英治(原作)/石森プロ(画)/竹川弘太郎(シナリオ)
- 出版社:飛鳥新社
- 出版日:2020/12/01
- ISBN:9784864107983
書評
吉川英治『三国志』を石森プロがコミック化。劉備が志を立て、関羽・張飛と桃園で義兄弟の誓いを結び、乱世で人材(孔明)を求めていく“序章”を名場面中心に追える。欄外注釈で背景や原作との差分も分かり、人物関係と時代の流れが初めてでも一気に整理できる。
【どんな本?】
吉川英治の名作『三国志』をベースに、石森プロの作画で“物語として読める”形にしたコミック版。第1巻は黄巾の乱から董卓の専横、曹操の台頭を経て、劉備が関羽・張飛と出会い、志を抱えながら雌伏し、ついに諸葛孔明へ辿り着くまでを描く。長い原作の入口でつまずきがちな序盤を、名場面の連続で滑らかに通過させてくれる。
【刺さるポイント】
長編の山場に行く前に、人物の性格と関係性が自然に頭へ入ること。劉備の「人を得る力」、関羽の義、張飛の豪胆、曹操の現実主義が対比され、なぜ後の勢力図が生まれるのかが見える。欄外の注釈が多く、用語や地名の補助、原作や史実との距離感もつかみやすいので、読みながら“理解の穴”が埋まっていく。
【読み方】
各章で「誰が主導権を握ったか」「何を捨て、何を守ったか」「人材をどう集めたか」の3点だけメモすると、単なる娯楽がリーダーシップの教材に変わる。
【こんな人に】
三国志を“なんとなく”知っているが通読は挫折した人、歴史×リーダーシップを学びたい人に。まずこの1冊で地図を作り、気に入った人物から原作へ戻ると続きやすい。
