伊藤真の法学入門

- 著者:伊藤 真
- 出版社:日本評論社
- 出版日:2017
- ISBN:9784535522596
書評
「法って結局なに?」から始めて、憲法を軸に“法の見取り図”を作る入門書。規範の役割、正義と安定、解釈、判例、調べ方(リーガルリサーチ)まで、勉強の順番が整理される。初学者の迷子防止にも、資格学習の土台作りにも効く一冊。
本書は、法律の条文や制度を丸暗記する前に、「法とは何か」「なぜ学ぶのか」「どう学べばいいのか」を筋道立てて教える“法学の地図”です。第1編で法と規範の考え方、日本の法意識、学び方の基本を押さえたうえで、憲法を最高法規として位置づけ、基本原理や憲法が必要な理由へ進む構成。さらに、法の安定性と正義の緊張関係、法の体系と目的、解釈の基準、裁判制度と判例の扱いへと広がり、最後に法律文書の書き方や法情報の調べ方まで触れるので、学習が「知識の点」から「使える線」になっていきます。 
特に良いのは、結論を急がず「反対の立場から考える」「価値判断の前提を意識する」といったリーガルマインドの土台を、初学者にも届く言葉で整えてくれるところ。法学部の導入、予備試験・各種資格の準備、社会人の学び直しにも相性がいいです。読み終えたら、各章の要点を“自分の言葉で3行”にして、気になるニュースを1本選び「どの価値が衝突しているか」を当てはめると、内容が一気に血肉になります。
