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金融の世界史―貨幣・信用・証券の系譜

金融の世界史―貨幣・信用・証券の系譜

  • 著者:国際銀行史研究会(編)
  • 出版社:悠書館
  • 出版日:2012/10/07
  • ISBN:9784903487649

書評

金融は“お金の技術”ではなく、社会の選択の鏡。本書は英・仏・独・米・中・日など各国の歴史を軸に、貨幣・信用・証券が実体経済と結びつき、繁栄と危機を繰り返す構造を追う。ニュースの裏側が立体的に読めるようになる一冊。

【どんな本?】
世界史を動かしてきた「金融資本」の姿を、国ごとの社会背景と実体経済との関わりから描く金融史。イギリス、フランス、ドイツ、ロシア、アメリカ、アルゼンチン、インド、中国、日本などの章立てで、貨幣・信用・証券がどう制度化され、どう肥大化していったかをたどる。

【刺さるポイント】
金融は万能の“悪役”でも“救世主”でもなく、制度・政治・産業の条件で性格が変わる——その当たり前を、各国の具体史で腹落ちさせてくれる。たとえば同じ「銀行」でも、国によって役割や監督の設計が違い、その差が危機の形や回復の道筋に影響する。ひとつの理論で世界を説明しない分、現代の金融ニュース(通貨・金利・バブル・規制)を読むときの解像度が上がる。

【読み方のコツ】
最初は関心のある国(日本・米国など)だけ読んでOK。次に「世界大恐慌と国際通貨制度」「現代国際金融」の章へ進むと、点が線でつながりやすい。