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孫子の兵法―通勤大学図解・速習 人を動かす!人生に勝つ!

  • 著者:ハイブロー武蔵(著)/叢 小榕(監修)
  • 出版社:総合法令出版
  • 出版日:2005-08
  • ISBN:9784893469113

書評

通勤時間の読書に最適な『孫子』入門。十三篇を図解で速習し、原文→現代語訳→解説→図の4点セットで理解を固定する。勝つ前に負けない準備、戦わず勝つ交渉、組織の勢いづけ、情報戦までが一本でつながる。会議や営業の迷いが減り、行動が速くなる。おすすめ。

『孫子』は名句だけが独り歩きしがちだが、本書は“通勤大学”らしく短時間で全体像をつかませる。十三篇を、原文(読み下し)→現代語訳→著者の解説→図解の順で見せ、格言をスローガンで終わらせない構成だ。たとえば「彼を知り己を知る」「兵は詭道」といった言葉も、情報収集・仮説・準備・撤退判断の手順として理解できる。勝つ前に負けない条件を整える、戦わずに勝つために相手の狙いを読む、勢い(モメンタム)を作って少ない力を最大化する、勝てない戦は避け撤退を決める――といった原理が、会議・交渉・営業・チーム運営の判断に置き換えられる。孫子は“出し抜く技”というより、無駄な消耗を避ける合理性の教科書だと腑に落ちるはず。図解が多く、古典が苦手でも迷子になりにくい。読み方のコツは、いまの案件を1つ選び「目的」「相手」「自分の資源」「勝ち筋」「やらないこと」をメモしながら該当篇を開くこと。古典の要点を“判断のチェックリスト”として持ち歩ける一冊。