神と悪魔の投資論――リスクと心理のコントロール

- 著者:末永 雅春/三隅 隆司
- 出版社:東洋経済新報社
- 出版日:2006/03/17
- ISBN:9784492732137
書評
損切りできない、利確が早い——その“あるある”を、リスクと心理の両面から解体する一冊。標準的ファイナンスだけでなく行動ファイナンスも踏まえ、資産運用で崩れないためのリスク管理と感情コントロールを、実践→理論の順で腹落ちさせる。
【どんな本?】
投資の失敗は「情報不足」ではなく、リスクの誤解と心理の暴走から起きる——という立場で、資産運用の“崩れポイント”を整理する本。実務家と研究者の共著で、前半は実践的なリスクコントロール、後半は行動ファイナンスの背景へつなぐ構成。
【刺さるポイント】
本書が効くのは、リスクを「怖いもの」ではなく“管理すべき対象”として扱うこと。損失回避で損切りが遅れ、含み益では早く確定したくなる——そんな心理のクセを前提に、ポジション管理やルール化の必要性を腹落ちさせる。さらに「心理=悪魔」を自覚させることで、判断の一貫性を取り戻す方向へ導く。
【活かし方】
読後は、自分の運用を“3行の憲法”にするのが一番効く。
①最大損失(1回/1日) ②手仕舞い条件(損切り・利確) ③例外(休む条件)。
この3つを固定し、日誌には損益より「守れた/破った」だけを書き残すと、本書の主張が実戦に落ちる。
