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スノーボール(下)―ウォーレン・バフェット伝

  • 著者:アリス・シュローダー
  • 出版社:日本経済新聞出版社
  • 出版日:Nov 01, 2009
  • ISBN:9784532353902

書評

世界一の投資家バフェット唯一の公認伝記・下巻。投資戦略だけでなく、家族、信念、後継者問題まで“人間バフェット”の核心に迫る。成功の裏にある長期思考と自己規律が、投資にも仕事にも効く。

『スノーボール(下)』は、ウォーレン・バフェットが全面協力した「唯一の公認伝記」の後半。投資家としての実績や銘柄選択の哲学だけでなく、家族との関係、価値観、名声やプレッシャー、慈善活動、そして後継者という重いテーマまで、人生の“厚み”が描かれます。単なる成功物語ではなく、時間を味方につける長期思考、世のノイズから距離を取る姿勢、意思決定の一貫性といった、再現可能な要素が行間から立ち上がるのが魅力です。

特に効くのは、「大きな雪玉を作るには、長い坂を見つける」という比喩が示す通り、派手な一発より“続けられる構造”を選ぶ視点。投資に限らず、仕事や人生設計でも、勝負を急がず条件が整う場所に移ることの価値を教えてくれます。一方で分量は多く、事件簿のように情報量が濃いので、通読よりも気になる章を区切って読むのがおすすめ。上巻で土台を掴み、下巻で「思想がどう生活と組織に落ちるか」を追うと、この伝記の凄みが一段深く味わえます。