株式上達セミナー

- 著者:林輝太郎
- 出版社:同友館
- 出版日:1986
- ISBN:9784496012525
書評
株で勝つ以前に“負けない型”を作る教科書。初心者が堂々巡りしないために、銘柄を絞り、場帖・玉帳・グラフで値動きの癖を掴む練習法を提示。分割売買と建て玉操作、損を小さくして伸びるところだけ取る発想、検証のやり方まで。読み終えると次の一手が運試しから手順に変わる。
『株式上達セミナー』は、相場を“当てもの”にせず、上達を再現可能な練習として組み立てる一冊。著者は「正しい筋道なら短期間で伸びる」とし、銘柄をむやみに広げず、場帖・玉帳・グラフで値動きを自分の手で記録して“波の感覚”を育てる方法を示す。ニュースや材料に振り回されない視点、練習売買の効用と落とし穴、練習法をパターン化して段階的に負荷を上げるコツが丁寧だ。実践では分割売買と建て玉操作を軸に、損を小さく抑えつつ伸びる局面だけ取りに行く——そのための資金管理・手仕舞いの考え方が具体的に語られる。
古い時代背景はあるが、人間の甘さや検証不足が負けを呼ぶ構造は今も同じ。派手な必勝法を期待すると地味に感じる一方、独学で「何をどう練習すべきか」が曖昧な人には強い羅針盤になる。おすすめの使い方は、①まず“記録の型”を決める→②1〜2銘柄で練習→③検証してルールを微修正、を回すこと。読みながら自分の売買ルール(入る条件/撤退条件/損失上限)を紙に落とせば、本がそのまま“手順書”になる。
