三猿金泉秘録-和歌で相場道を極める-

- 著者:喜多村 政一
- 出版社:ストックマーケットサービス
- 出版日:1991/08/01
- ISBN:9784925152051
書評
江戸時代の相場書『三猿金泉秘録』を、和歌の形で読み解きながら“今の相場”に当てはめる小冊子。弱気一色なら阿呆になって買え、強気一色ならたわけになって売れ――群衆心理の逆を行く判断軸を、見ざる・聞かざる・言わざるの戒めと共に、短い一句で何度も点検できる。
【どんな本?】
江戸期の米相場で磨かれた相場観を、和歌という“短い型”に凝縮した『三猿金泉秘録』を読むための一冊。喜多村政一名義でまとめられ、本文は和歌の連なりとして読める。いわば「相場の聖典」と呼ばれる系譜(『宗久翁秘録』等)と並べて語られることも多い。
【刺さるポイント】
「野も山も皆一面に弱気なら、阿呆になりて米を買うべし」「万人が万人ながら強気なら、たわけになりて米を売るべし」など、群衆が同じ方向へ傾いた瞬間に“逆を行け”と促す言葉が核。さらに「向かう理は、高きを売りて安きを買う」と、シンプルだが守れない原理を繰り返し叩き込む。
【活かし方】
売買前に数首だけ読み、①今は強気/弱気どちらが支配的か ②自分は情報に酔っていないか(見ざる・聞かざる・言わざるの戒め)③損得より型を守れているか、を点検する。短いから、相場メモに転記して“自分のチェックリスト”に落とし込みやすい。
【注意点】
具体的な銘柄選定や手法解説より、心構えと局面判断の基礎に寄る。だからこそ、テクニック本の横に置いて、ブレた時の原点回帰として効く。
