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会社で働きながら6カ月で起業する

  • 著者:新井一
  • 出版社:ダイヤモンド社
  • 出版日:2019
  • ISBN:9784478107317

書評

会社を辞めずに“180日”で起業準備を進める実践書。「知・人・金」の3要素を会社員のまま積み上げ、最小リスクで小さく始める手順が具体的。アイデア出しから準備の段取りまで、迷いを行動に変える一冊。

起業本の多くが「マインド」か「成功談」に寄りがちな中で、本書は“会社員のまま”起業準備を進めるためのトレーニング本として設計されています。ゴールは「勢いで独立」ではなく、会社にいる間に起業の土台を固め、最小リスクでスタートラインに立つこと。そのために必要な要素を「知・人・金」の3つに整理し、180日で段階的に高めていくロードマップを提示するのが核です。

良いのは、起業アイデアがまだ曖昧な人でも“準備の順番”が見える点。思いつきで商品を作る前に、誰のどんな困りごとを解くのか、どこで出会い、どう信頼を積むのか、資金面の不安をどう小さくするのか——を、会社員の生活リズムに合わせて積み上げる発想が一貫しています。読後に残るのは「起業=大勝負」ではなく「起業=準備の質で勝率を上げるプロジェクト」という見方。

一方で、派手なスケール拡大や資金調達のテクニックが中心ではないため、“まず月数万円〜”の現実的な立ち上げに向く本です。おすすめの読み方は、最初から通読するより、今の自分の課題(アイデア/集客/収益化/時間管理)に該当する章を選び、今日できる小さな行動に落とすこと。やることが多すぎて止まる人ほど、効きます。