世の中は期待値でできている
- 著者:鍵本聡
- 出版社:エムディエヌコーポレーション
- 出版日:2021-09-11
- ISBN:9784295201908
書評
期待値を「仕事の判断道具」として使うために、集合→場合の数→確率→期待値を最短でつなぐ入門書。数学が苦手でも、身近な例と図解で“平均的に得か損か”を見抜けるようになり、判断のブレが減る。投資・営業・企画の意思決定が速くなる。ギャンブルや値引きの裏側も理解できる。
「期待値」は投資や統計の言葉と思われがちですが、本書はそれを“ビジネスの意思決定ツール”として使える形に落とし込んだ一冊です。
扱うテーマは期待値に絞りつつ、理解に必要な前提として「集合」「場合の数(順列・組み合わせ)」「確率」を順番に整備し、最後に期待値へ到達する構成。数学が苦手な人がつまずきやすい地点を先回りして、最短距離で腑に落ちるよう導きます。
読みどころは、正解探しではなく「平均的に得か損か」「リスクを織り込むとどちらが合理的か」を考える視点が身につくこと。値引き・キャンペーン、投資判断、施策の当たり外れなど、日常の“迷い”を数字で整理できるようになります。章末の小さな確認で手を動かせるので、読みっぱなしで終わりにくいのも良い点。
まずは通読で“考え方の地図”を作り、次に自分の仕事の判断(単価×確率×回数)へ当てはめてみると効果が出ます。紙でも読みやすいですが、電子版は固定レイアウトなので端末によって見え方が変わる点は留意すると安心です。
