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入門経済思想史世俗の思想家たち

入門経済思想史世俗の思想家たち

  • 著者:R・L・ハイルブローナー 訳:八木甫/松原隆一郎/浮田聡/奥井智之/堀岡治男
  • 出版社:筑摩書房
  • 出版日:2001/12/13
  • ISBN:9784480086655

書評

アダム・スミス、カール・マルクス、ジョン・メイナード・ケインズ、ジョセフ・シュンペーター…。経済学を“数式”ではなく“世界の見取り図”として語る名入門。思想家のヴィジョンと時代背景が物語のようにつながり、景気・格差・資本主義の癖が立体になる。経済ニュースが「誰の思想の延長か」まで見えてくる。次に何を学ぶかの地図にも。

【どんな本?】
経済学を「分析技術」よりも「社会をどう捉えるヴィジョン」として描く、経済思想史の定番入門。市場の誕生から近代以降へ、巨人たちの発想が“なぜその時代に必要だったのか”を軸に、物語のように連結していきます。数式は最小限で、時代の空気と問題意識が中心。だから初学者でも「経済学って結局、何を見ようとしている学問?」がつかみやすい。

【刺さるポイント】
「正しい理論」探しではなく、「その理論が生まれた必然」を理解できるところが強いです。インフレ、格差、景気後退などのニュースが、単発の出来事ではなく“過去の論争の続き”として見えてくる。学派の違いも、立場の対立というより「世界の見え方の違い」として整理され、議論を読む体力がつきます。

【活かし方】
各章を読み終えたら「この思想家は何を怖れて/何を信じた?」を1行で要約し、いまの日本や自分の仕事に当てはめる。最後に「自分は誰寄りの発想か」を考えると、読書が議論の理解に変わる。気になった思想家から原典や解説へ進むと、学びが途切れません。