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起業と倒産の失敗学(文春文庫)

起業と倒産の失敗学(文春文庫)

  • 著者:畑村洋太郎
  • 出版社:文藝春秋
  • 出版日:2006/07/07
  • ISBN:9784167700027

書評

倒産は「運」ではなく、起こり方に型がある。失敗学の第一人者が、ベンチャー企業の倒産実例を材料に、判断のズレ・情報の欠落・工程の飛ばし方を分解していく。反省会を“次に勝つ設計図”へ変える、経営者と現場のための失敗の教科書。

【どんな本?】
「強い日本経済の再生は、失敗を見直すことから」という問題意識で、失敗学の第一人者が、ベンチャー企業の倒産事例をもとに失敗の要因を分析する一冊。失敗を“結果”だけで片づけず、どの場面で何が見えなくなり、どんな判断が連鎖したのかをほどいていきます。

【刺さるポイント】
刺さるのは、犯人探しや精神論に逃げず、「失敗が生まれる条件」を言語化してくれるところ。計画・資金・市場・組織のどこが弱いと崩れるのか、そして「小さな異常」を無視したときにどう拡大していくのかが見える。読むほど、失敗は怖い出来事ではなく、早期発見・早期修正の対象に変わっていきます。

【活かし方】
自社や自分のプロジェクトに当てはめて、「異常のサインは何か」「意思決定の根拠はどこか」「確認せずに飛ばしている工程はないか」をチェックリスト化すると効きます。反省会の議事録を“原因”より先に“再発条件”で整理するだけでも、次の打ち手が具体化します。

【こんな人に】
起業準備中の人、立て直し局面の経営者、現場の改善を任されている人。「同じ失敗を繰り返す」構造を断ち切りたい人におすすめです。