経済で読み解く日本史〈1〉室町・戦国時代(文庫版)
『経済で読み解く日本史 1 室町・戦国時代』は、戦乱の背景をお金の流れから見直したい人に向けた歴史経済本です。貨幣、貿易、寺社勢力から中世日本の変化を学べます。
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この本の要約
- 本書は、室町・戦国時代を政治や合戦だけでなく、経済の視点から読み解く日本史入門です。
- 貨幣量の変化、景気循環、日明貿易、寺社勢力、宗教戦争、一揆などを通じて中世社会の構造を説明します。
- 室町幕府の衰退や戦国時代への移行を、デフレ経済や経済的インセンティブの変化と結びつけて考察しています。
- 教科書的な出来事の暗記ではなく、お金の流れが政治制度や権力構造を動かすという視点が中心です。
この本で学べること
- 室町・戦国時代を経済の流れから見る視点
- 貨幣量やデフレが社会不安や内乱に与える影響
- 日明貿易の衰退と室町幕府の弱体化の関係
- 寺社勢力が中世の経済や権力に果たした役割
- 一揆や宗教勢力を経済的インセンティブから読み解く方法
- 歴史を年号暗記ではなく構造で理解する考え方
おすすめする人
- 日本史を経済の視点から学び直したい人
- 室町時代や戦国時代の背景を深く知りたい人
- 合戦や武将だけでなく貨幣や貿易に関心がある人
- 歴史と経済をつなげて考えたい人
- 教科書とは違う切り口の日本史を読みたい人
書評
上念司の『経済で読み解く日本史 1 室町・戦国時代』は、室町幕府の衰退から戦国時代への流れを、お金・貿易・寺社勢力・景気循環という視点から読み直す歴史経済本です。日本史というと、将軍、守護大名、合戦、戦国武将の名前を追う読み方になりがちですが、本書は「なぜその時代が動いたのか」を経済構造から考えます。
特徴的なのは、貨幣量の変化やデフレ経済、日明貿易の衰退、寺社勢力の経済的な力などを、戦乱の背景として位置づけている点です。比叡山や京都五山、一向一揆、法華一揆といった宗教勢力も、信仰だけでなく経済プレイヤーとして見ていくため、中世日本の見え方がかなり変わります。歴史の裏側で、誰が利益を得て、誰が困り、なぜ権力が揺らいだのかを考える入口になります。
一方で、著者の解釈が強く出るタイプの本なので、学術的な通説を丁寧に比較したい人は、他の日本中世史や経済史の本と併読するとよいでしょう。とはいえ、歴史を暗記科目ではなく、社会の仕組みとして読みたい人には刺激のある一冊です。室町・戦国時代を「お金の流れ」で見ると、戦国武将の動きまで少し生々しく見えてきます。
おすすめしない人
- 室町・戦国時代の合戦や武将列伝だけを読みたい人
- 学術的な中世史研究を厳密に比較したい人
- 著者の経済的な解釈が強い歴史読み物に抵抗がある人
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