アマテラスの暗号(上)
- 著者:伊勢谷武
- 出版社:宝島社
- 出版日:2024/02/28
- ISBN:9784299049858
書評
海外在住の主人公が、神職の父の殺害をきっかけに帰国。籠神社や伊勢神宮に残る史料を手掛かりに、日本のルーツと天皇家の正統性へ迫る“歴史ミステリー”。神名・祭祀・遺跡などの記述は史実ベースで、写真・図版も豊富。謎解きの導入となる上巻。歴史好きほど沼る。
【どんな本?】
ニューヨークで暮らす賢司のもとに、四十数年ぶりに会うはずだった父の訃報が届く。父は丹後の籠神社の宗家出身で宮司家に連なる神職。なぜ海外で殺されたのか——死の理由を追ううち、伊勢神宮の起源や古代史の“空白”に踏み込み、神道・祭祀・系図・遺物が一本の線で結ばれていく。文庫上巻は、その謎の入口を一気に開く導入編。
【刺さるポイント】
小説でありながら、写真や図版など資料を多用して“調べる快感”を増幅させる構成。歴史ミステリーの推進力で、難解になりがちな神社・伝承・古代史の話題を読み切らせる。さらに「作中の神名・神社・祭祀・宝物・文献・伝承・遺物・遺跡の記述は事実にもとづく」という立て付けが、読者の好奇心を現実の調査へ誘う。
【読み方】
地名・神社名・史料名を付箋やメモに残し、気になったものだけ後で調べると、物語が“自分の探究”に変わる。
【こんな人に】
神社巡りが好きで由緒を深掘りしたい人、歴史の本を物語で入口から入りたい人に。
