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陰陽師の日本史

陰陽師の日本史

  • 著者:加門 七海
  • 出版社:宝島社
  • 出版日:2024-04
  • ISBN:9784299052964

書評

陰陽師を「安倍晴明の伝説」で終わらせず、古代〜明治まで日本史の裏側で何を担ったのかを通史で整理。占術と呪法の基本、権力者との関係、現代へ残る痕跡まで一気に見渡せる。神社仏閣巡りの予習にも強い。

【本書のテーマ|何の本?】
陰陽師を“オカルトの職能”としてではなく、歴史の中で実在し、権力や社会と結びついて機能してきた存在として描き直す一冊。安倍晴明のイメージから入りつつ、古代から明治までの流れで「陰陽師とは何者か」をほどいていく。

【前半|歴史の流れをどう見る?】
藤原道長、平清盛、足利義満、徳川家康など“時の中心”にいた人々の周辺で、陰陽師がどんな役割を果たしたのかを追う。ここで、陰陽師が単なる占い師ではなく、政治・儀礼・不安のマネジメントに関わる存在だったことが見えてくる。

【中盤|陰陽道の中身をどう掴む?】
森羅万象を読み解くための陰陽道の占術・呪法を、要点を絞って解説。用語や技法を「何のための装置か」という目的から整理してくれるので、知識が“暗記”ではなく“理解”として残りやすい。

【後半|現代への接続は?】
最後は、現代に受け継がれる陰陽道や、ゆかりの神社仏閣へと話がつながる。歴史の知識が、そのまま「参拝で何を見るか」「御祭神や由緒をどう読むか」に変換されるのが気持ちいい。

【読後の実装|どう使う?】
気になる人物・時代を1つ選び、「当時の不安(天変地異・疫病・政争)/権力の課題/陰陽師が提供した解決」を3点メモにすると、陰陽師が“物語”から“社会の仕組み”として立ち上がる。