地図でスッと頭に入る古事記と日本書紀
- 著者:瀧音 能之(監修)
- 出版社:昭文社
- 出版日:2020-08
- ISBN:9784398144560
書評
古事記・日本書紀を“地図と図説”で55の重要エポックに分解し、天地開闢から天皇家の流れまで一気に俯瞰できる。神々の系譜や勢力図、関連地の紹介で場所感もつかめ、両書の食い違いポイントも整理。通読が難しい人の入門&復習に最適。旅の下調べにもおすすめ。
『古事記』『日本書紀』は、神々の系譜や舞台が広く、通読すると“いま誰の話?”で迷子になりやすい。本書は両書の神話のあらすじと古事記の流れを55の重要エポックに区切り、地図と図説を中心に再構成することで、天地開闢から天皇家の歴史までを一望させてくれる。場所が見えると物語は急に立体になる。神々の関係や出来事が図で整理され、舞台となった土地や関連地もピックアップされるので、参拝や旅の下調べにもそのまま使える。さらに面白いのが、両書で矛盾したり大きく異なったりする箇所を“違い”として示し、どこを比較すると読みが深まるかを教えてくれる点。正史として編まれた日本書紀と、物語性の強い古事記の性格差が、押しつけではなく自然に理解できる。おすすめの読み方は、まずエポックを順に追って全体像を頭に入れ、次に気になる章だけ戻って関連地や人物(神)のつながりを確認すること。原典・専門書へ進む前の地図として手元に置きたい一冊。
