敗者のゲーム

- 著者:チャールズ・D・エリス/鹿毛雄二(訳)
- 出版社:日本経済新聞社
- 出版日:2003/12/03
- ISBN:9784532350680
書評
市場平均に勝とうと売買を重ねるほど負けやすい――運用は“敗者のゲーム”。プロですら超えにくい現実を前提に、低コストの分散投資(インデックス)と資産配分・長期保有・リバランスで、勝ちに行かず「負けない」戦略を提示。手数料と行動バイアスがリターンを削る点も痛快。
【どんな本?】
運用の世界は「勝者のゲーム」ではなく、ミスを重ねた側が沈む“敗者のゲーム”だ、と喝破する資産運用の古典。市場平均を上回ろうとするアクティブ運用がなぜ難しいかを、コスト・売買・組織の制約から説明し、インデックスを含むパッシブ運用の合理性を示す。
【刺さるポイント】
核心は「勝ちに行くより、負けない設計」。低コストの商品選択、広い分散、長期、資産配分(アセットアロケーション)と定期的なリバランス。手数料や回転売買が複利を削る、という当たり前を“痛いほど”具体化する。
【読みどころ】
市場予測の誘惑や、短期の成績に振り回される心理も論点に入る。知識より“行動”がリターンを決める、という視点が今読んでも効く。プロの世界の構造的な不利(ベンチマーク、評価制度)を知れるのも良い。
【使いどころ】
読後は「コスト上限」「資産配分」「リバランス頻度」を3行で決めるだけで、投資の迷いが減る。勝負をやめて、習慣で勝つための一冊。
