プロカウンセラーのコミュニケーション術
- 著者:東山紘久
- 出版社:創元社
- 出版日:2005-03
- ISBN:9784422113340
書評
伝わらない・こじれる原因を、相手の言葉だけでなく表情・しぐさ・語尾、否定の裏の肯定など“観察のコツ”でほどく。プロのカウンセラーが、関係が悪化した場面での受け止め方と返し方を具体的に示す。話が長い人、屁理屈、沈黙にも対応。読み切り30章で今日から使える。
コミュニケーションがうまくいかない時、私たちは言い方や正論の強さをいじりがちだ。本書は逆で、まず「関係」を立て直すために相手を観察し、理解するところから始める。否定の言葉の裏にある肯定、屁理屈の陰の本心、「われわれ」「みんな」に隠れた私の欲求…。相手のしぐさ・言葉づかい・態度の“サイン”を読む視点が、対話の精度を上げる。 特に役立つのは、相手の発言をそのまま受け取らず、感情の温度を測ってから言葉を返す点だ。「でも」を連発しない、「が」を張らない、「それで…」で理屈と人情をつなぐ——小さな言語習慣が関係を滑らかにする。章は読み切りで、面談・クレーム対応・夫婦げんかなど、こじれた場面での受け止め方と返し方が具体的。前著『聞く技術』の延長として、“聞く”から“やりとりを整える”へ一段進めたい人に合う。 机に置いて、困った時に1章だけ読む使い方が合う。
