経済は感情で動く
- 著者:マッテオ・モッテルリーニ/泉典子(訳)
- 出版社:紀伊國屋書店
- 出版日:2008/04/16
- ISBN:9784314010474
書評
行動経済学と神経経済学の知見を、クイズで体感しながら学べる入門書。アンカリング、損失回避、サンクコストなど「判断のクセ」を見抜き、会議・交渉・投資での無駄なミスを減らす視点が身につく。理屈より“自分の脳の癖”を先に整えたい人に刺さる。
【どんな本?】
経済学を「人間の判断の学問」として捉え直し、日常の選択がどれほど感情や錯覚に左右されるかを、クイズ形式で楽しく暴いていく一冊。数字や理屈の前に、私たちの脳が“それっぽい理由”を作ってしまう仕組みを知ることで、経済が急に身近になる。
【刺さるポイント】
刺さるのは、「合理的に考えているつもり」の土台がいかに危ういかを、具体例で何度も体験させるところ。損を強く嫌う、最初に見た数字に引っ張られる、過去の投資を正当化して撤退できない——この“癖”を自覚するだけで、会議の意思決定、価格交渉、買い物、投資判断の質が一段上がる。
【使いどころ】
読み終えたら、日常の重要判断にだけ「仕組み」を入れるのがおすすめ。たとえば①意思決定の前に“比較対象”を2つ用意する ②撤退条件を先に書く ③最初の提示(数字・評判)をいったん疑う。感情を消すのではなく、感情に引っ張られない手すりを作る本です。
