もういちど読む山川倫理

- 著者:小寺聡
- 出版社:山川出版社
- 出版日:2011-04
- ISBN:9784634590717
書評
倫理を「暗記」ではなく“考える道具”として学び直したい人は買い。高校教科書を一般向けに書き改め、思想家の核心をつかみやすく整理。人物・用語の全体地図ができ、人生や社会の問いを自分の言葉で考え直せる。
『もういちど読む山川倫理』は、高校「倫理」の教科書をベースに、社会人が読みやすいように書き改めた“学び直し”の一冊です。最大の価値は、古代から近現代までの思想家や概念を、難しい言葉の羅列ではなく「その人は何を問題にし、どう答えたのか」という骨組みで押さえられること。人物紹介やコラムもあり、知識の点が線につながっていきます。
読み進めると、倫理が「正解探し」ではなく、時代や立場で変わる価値観を照らし出す“思考の道具”だと実感できるはず。ニュースや職場の人間関係、人生の選択でモヤっとしたときに、過去の思想が別の見方をくれる。通読して通史として掴むのも良いですが、気になるテーマ(幸福、自由、正義、宗教など)を拾い読みしても効きます。教養を固めたい人はもちろん、「自分の考えを言語化したい」人の土台づくりにも向く入門書です。
