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幸福学×経営学

  • 著者:前野隆司, 小森谷浩志, 天外伺朗
  • 出版社:内外出版社
  • 出版日:2018-05
  • ISBN:9784862573544

書評

『社員の幸福』を業績の“結果”ではなく“原因”として捉え直したい管理職・人事は買い。幸福学の研究とホワイト企業の改革事例で、幸せ→成果の因果を説明。制度より先に、1on1・承認・裁量など日々のマネジメントをどう変えるかが見える。読みやすい。

本書は、企業経営で最優先されがちな「儲け」を、社員の幸福と対立させずに捉え直す一冊。幸福学(ウェルビーイング研究)の知見を土台に、働く人の幸福そのものが組織の成長や業績向上の源泉になり得る、という“逆転の因果”を丁寧に示す。さらに、ホワイト企業の先進的な取り組みや改革のエピソードを通じて、理念で終わらせず現場で何を変えるべきかを具体化してくれる。
読みどころは「制度を整えれば幸せになる」という短絡を避け、日々のマネジメント行動に落としている点。1on1の設計、承認の伝え方、裁量と挑戦の与え方、心理的安全性のつくり方など、リーダーが明日から試せる手がかりが多い。幸福を“ふわっとした気分”で終わらせず、状態を把握するための考え方(測り方・見立て方)にも触れるので、施策のPDCAにもつなげやすい。人が辞めない・成果が続く組織を作りたい管理職、人事、経営者の入門書として有用。「働きがい」を言語化したいチームにも向く。