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行動経済学

  • 著者:筒井義郎, 山根承子
  • 出版社:ナツメ社
  • 出版日:2011-11
  • ISBN:9784816351556

書評

行動経済学を“数学なしで”つかみたい人は買い。自制心、損失回避、プロスペクト理論、先延ばしなどの要点を図解で整理し、日常の意思決定や仕事の施策に結びつけやすい。辞書的に引くのが正解。

本書は、行動経済学の基礎を「数式抜き・図解中心」で理解するための入門書です。従来の経済学が置きがちな“合理的な人間”の前提を、感情や直感、認知のクセを踏まえて補正するのが行動経済学。本書はその核心を、自制心と心理会計、代表性、利他性、危険回避、損失回避とプロスペクト理論、先延ばしと時間割引といった主要テーマで順に押さえます。さらに、近縁分野として「幸福の経済学」にも触れ、理論が現実の暮らしや社会の設計にどう効くかまで視野を広げます。 
通読して体系を作るのも良いですが、効果的なのは「いまの悩み」から逆引きする使い方。たとえば貯金が続かないなら心理会計、損切りできないなら損失回避、先延ばし癖なら時間割引、という具合に、現象→理論→対策の順で読むと腹落ちが速いです。意思決定のズレを“性格”で片づけず、構造として扱えるようになる一冊です。