無形資産が経済を支配する 資本のない資本主義の正体
- 著者:ジョナサン・ハスケル/スティアン・ウェストレイク 訳者:山形浩生
- 出版社:東洋経済新報社
- 出版日:2020/01/17
- ISBN:9784492315248
書評
GAFA時代の富の源泉は工場より、ソフト・データ・ブランド・組織ノウハウなどの「無形資産」。無形投資が持つ4つの特性を手がかりに、生産性停滞や格差の背景、企業・投資家・政府の戦略を読み解く。会計で見えない資本の正体が腑に落ち、判断軸が増える。
【どんな本?】
GAFAの台頭で、価値の中心が工場や設備から、研究開発・ソフトウェア・データ・ブランド・組織能力といった「無形資産」へ移った。では、無形投資は生産性や格差、金融の仕組みに何を起こすのか――を、事例と分析で説明する“資本主義の現状報告”だ。
【刺さるポイント】
無形資産は、評価が難しく担保にもなりにくい一方、複製・拡張が効くので勝者が加速しやすい。さらに波及(流出)や相乗効果が起き、会計上も見えにくい。この性質が、成長の伸び悩みや格差拡大、企業の勝ち方の変化につながると腑に落ちる。
【活かし方】
企業を見るなら「何に無形投資しているか」「人材・データ・ブランドが循環しているか」をチェック軸に。銀行・投資家・政府が何を支援し、何を規制すべきかの論点整理にもなる。
【こんな人に】
テック企業の強さの理由を構造で理解したい人、投資や経営の見立てを更新したい人に。必読の一冊。
