会社を買って、起業する。— 超低リスクで軌道に乗せる「個人M&A」入門
- 著者:五味田匡功
- 出版社:日本実業出版社
- 出版日:2021/12/19
- ISBN:9784534058911
書評
起業より低リスクな「小さな会社を買う」を、探し方→見極め→買い方→引き継ぎ後の立て直しまで手順化した入門書。数字の読み方だけでなく、現場・人・顧客をどう掴むかが具体的で、失敗を避けるチェックリストとして使える。
【立ち位置】
本書は「ゼロから起業」ではなく、「すでに回っている小さな事業を引き継いで伸ばす」という個人M&Aの教科書だ。手続きの話よりも、失敗を避け成功率を上げるための“見極め”と“買った後”に重心がある。
【買う前の肝】
個人M&Aで怖いのは、表面上の数字に安心して“中身”を取り違えること。本書は、会社(事業)のどこを見れば実態がわかるか、どんな質問をすればウソやズレが出るか、という感覚を養う方向で進む。案件探しの段階から「このタイプは難しい」「ここが読めないと危ない」を先に示すので、初心者が地雷を踏みにくい。
【買った後の勝負】
引き継ぎ後は、いきなり改革せず、まず現場の流れと顧客の価値を掴み、次に改善の優先順位をつけていく——その“順番”が効く。スケールする派手な戦略より、毎月のキャッシュが回る状態を崩さずに伸ばす発想が中心で、地味だが強い。個人M&Aを「夢」ではなく「実行計画」に変えてくれる一冊。
